事務所概要

事務所名
宮田良一税理士事務所
所長名
宮田 良一
所在地
東京都港区東新橋
2-10-10
東新橋ビル410号
TEL03-6435-8453
営業時間9:30~18:00
(月曜日~金曜日)
お問い合わせ・ご相談
得意な事業分野
情報処理業、卸売業、小売業、ホテル業、飲食店業、旅行業、商社、人材派遣業、介護事業、運送業、金融業
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医療費控除 ― 介護

都市部でもこれから急速に高齢化社会に向かうことになります。

介護を受ける人もできれば住み慣れた自宅で過ごしたいと思う方が殆どでしょうが、家族が介護出来ない場合にはやむなく施設へ入居してもらうということになります。

入居に要する費用も馬鹿になりませんので、医療費控除を受けたいところですが、入居する施設で取扱が随分違うので注意が必要です。

介護で入所施設というと

介護で入所施設というと
  1. 介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)
  2. 介護老人保健施設
  3. 認知症高齢者グループホーム
  4. 有料老人ホーム
  5. 指定介護療養型医療施設 などがあります。

これらはいずれも介護をするための入所施設でありながら、一般の人には分かりづらい法律上の違いがあって、入居に必要な支出について医療費控除の取扱が異なっているのです。

まず、「5.」指定介護療養型医療施設は介護保険法第107条で「療養病床等を有する病院又は診療所」と規定されていますから、これは普通の病院に入院したと思えば良いと思います。
また、「2.」介護老人保健施設についても同法第106条で「介護老人保健施設は、医療法 にいう病院又は診療所ではない。ただし、医療法 及びこれに基づく命令以外の法令の規定(健康保険法 、国民健康保険法 その他の法令の政令で定める規定を除く。)において「病院」又は「診療所」とあるのは、介護老人保健施設(政令で定める法令の規定にあっては、政令で定めるものを除く。)を含むものとする。」と規定されていて、これも所得税では病院と同等に取り扱われることになります。

従って、入所に伴う介護費用や居住費、食事代等の自己負担分については医療費控除の対象になります。

これに対し、「3.」認知症高齢者グループホームや有料老人ホームは、入所はしているものの介護保険法上では居宅サービスに位置づけられていて、これに関わる支出については医療費控除の対象とされていません。
どちらかと言えば有料老人ホームなどの方が負担が多いと思いますが、ここはあくまでも医療との関連を問われている訳です。

また、「1.」指定介護老人福祉施設における施設サービスについては、医師をはじめとする施設職員の連携の下、ケアマネージャーが「施設サービス計画」を作成して介護サービスを実施するところから、介護費用や居住費、食事代等の自己負担分のうちの2分の1を医療費控除の対象となる療養上の世話のための支出としています。

そのほか居宅サービスについても、医療費控除の対象となる支出もあります。 特別養護老人ホームによる施設サービスにせよ居宅サービスにせよ当該費用が医療費控除の対象となる支出であるばあいには介護サービスを提供する事業者が、医療費控除である旨を明らかにする領収証を作成することになっていますので、この領収証がない場合には医療費控除が受けられないことになっています。

従って、医療費控除を受けようとする人は、まず介護サービスの事業者にこういった領収証が発行されるのかどうかを確認する必要があります。

不思議なことに特別養護老人ホームを利用する短期入所生活介護(ショートステイ)とよばれるサービスは居宅サービスに分類されていて、一定条件を満たさない場合は医療費控除の対象とはなりません。
介護老人保健施設を使う短期入所は「短期入所療養介護」に区分されていてこっちの方は医療費控除の対象になります。

なお、いわゆるお泊まりデイについては、国税庁が認めている医療費控除の範囲には入っていないので、適用は難しいと思います。

介護をする家族にとって見れば、入所している状況にさしたる違いはないのにもかかわらず、医療費控除の適用について違いがあるのは釈然としませんが、異議を唱えるのはなかなか難しい状況です。